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ONE OK ROCK 18祭 NHK

まさに圧巻だった。ONE OK ROCKと「18歳世代」の歌声が、「メンバー4人+コーラス1000人」という実際の規模を遥かに凌駕するスケール感のロックの絶景を描き出していく。今月9日にオンエアされたNHKONE OK ROCK 18祭(フェス)~1000人の奇跡 We are~』、最高でした。

今回が地上波TV初登場となるONE OK ROCK。熱い情熱や決意、葛藤、挫折などを動画の形で託した18歳世代(17〜19歳)の中から選ばれた1000人と、その想いを受けてこの企画のために新曲“We are”を作り上げたONE OK ROCKとの「1曲・1回限りの共演」。今回オンエアされたプログラム『18祭』は、その共演に至るまでの足跡をバンドと18歳世代の両面から追ったものでした。

片や、「未成年」だが「選挙権(=政治に対する責任)」はある――という日本で初めての状況に置かれた現在の18歳世代。

片や、2007年のメジャーデビュー当時はまさに上記の「18歳世代」だったTaka/Toru/Ryota/Tomoya。
本人の意識しだいで子供であることも大人であることもできる「18歳世代」に対して、ONE OK ROCKの4人は単なる「18歳世代限定ライブ」ではなく、歌を通して「18歳世代の想いと真っ向勝負で響き合う」という形でメッセージを発することを選んだのである。

そして、番組内で演奏された新曲“We are”。
“Clock Strikes”“Cry out”といった楽曲にも顕著な、アリーナロックとゴスペルが渾然一体となったような音風景――バンドの歌とサウンドがオーディエンスの歌と共鳴することで生み出される、ONE OK ROCKならではの壮大な景色が、1000人の若者のコーラスワークによって格段に色彩感豊かに繰り広げられていた。
曲中幾度も登場する《We are》の力強い熱唱はもちろん、《自分を誤魔化し 生きることに意味はあるか》という“We are”の中でもひときわヘヴィな場面を歌う日本語のフレーズが、3パートのハーモニーでダイナミックに咲き誇った瞬間には、抑え難く胸が震えた。

「ひとつだけ言いたいのは……みなさんは子供ではありません。立派な大人だと僕は思っています」
“We are”を披露する前、Takaはステージを取り囲む18歳世代1000人に語りかけていたのが印象的でした。

「年を取ってもしょうもない大人は、この世の中に腐るほどいるし。たとえ未成年であっても、素晴らしい思考を持って、素晴らしい情熱を持って、この世の中で生きている人はたくさんいます。みなさんひとりひとりの気持ちの中にある熱いものだったりとか、正義感だったりとか、罪悪感だったりとか……そういった一個一個に嘘をつかずに進んでいってほしいなと思います」(Taka)

人生にどんな意味合いと色合いを与えるかは、今この瞬間を生きている自分自身の意志によって決まる――今の4人の揺るぎない表現者としての姿は、そんな根源的な命題を全身全霊傾けて体現しようとしているようにも見える。10代でメジャーデビューを果たした後、苦闘の道程を経て、今なお前人未到のロックの地平を切り開き続けているONE OK ROCKだからこそ実現し得た、珠玉の名演でした。